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?Y.魅力ある社会環境の創造に向けたバスの役割

 

1.バスの将来展望から要請される役割・機能

 

以上の諸討議・検討に基づき、ここでは、魅力ある社会環境の創造に向け、バスが果たすべき役割・機能について、バスの将来展望からの要請という観点より整理すると、以下の諸点が提案される。

 

◆利便性の高い魅力あるサービスシステムの創造
◆交通弱者・移動制約者にやさしいバスシステムの創造
◆多様化する利用者ニーズに柔軟に対応可能なバスシステムの創造
◆まちづくりと一体化したバスシステムの創造
◆環境問題やエネルギー問題に配慮したバスシステムの創造

 

1)利便性の高い魅力あるサービスシステムの創造

 

他の公共交通体系に比べてバス交通は、利用者より「わかりにくい」、「利用しにくい」というような指摘が多く、利用に際しての快適性向上に係る指向が強まる今日、利用の促進・喚起を図る意味でも、利用者等の視点に立脚し、

 

●バス停へのアプローチ・距離の短縮(デマンドバス等の弾力的な路線ネットワークの形成)
●バス停空間の快適性拡充・質的強化
●バスへの乗降容易性の向上
等を図るとともに、
●運行回数の増加
●ダイヤや路線ネットワーク等のわかりやすい情報提供
●走行環境の改善によるスピードアップ
●運転者の接客マナーの向上

 

等広い分野に及ぶサービス向上を増進し、利便性の高い総合的なサービスシステムを創出していくことが希求される。

 

2)交通弱者・移動制約者にやさしいバスシステムの創造

 

高齢化の進展等に伴い、バス車両やバス停等の施設は、必ずしも交通弱者に対する配慮(思いやり・やさしさ)が充分とはいえず、長寿・福祉社会化を迎える中、こうした配慮が地域や社会にとり重要なテーマとなりつつある。
そのため、高齢者、身障者はもとより、児童、妊婦、乳幼児連れ等の交通弱者・移動制約者に対して、

 

 

 

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